2012年05月17日

ヴィッツお届け―1年2か月ぶりの運転

本日、新しくカーシェアリングを始める阿部さんのところへ、赤いヴィッツをお届けに行きました。
阿部さんは、震災時車ごと濁流に飲まれ、九死に一生を得るという経験をされています。
それ以来一度も車の運転をしていなかった、というより怖くてできなかった、という方です。

阿部さんと大木さんのエピソード
http://japan-csa.seesaa.net/article/266044468.html
http://japan-csa.seesaa.net/article/268757920.html

ゴールデンウィークを挟んだことなどによって納車が遅れてしまったのですが、
その間も大木さんと阿部さんから何回も「ヴィッツはまだですか」と電話があったそうです。
お2人でとても心待ちにされていたというヴィッツ、本日ようやく届けることができました。

阿部さんの所へ車をお届けに伺うと、早速乗ってみたいがやはり怖い・・・ということで、
たけさんが助手席、私あやこが後部座席に座り、3人で近所をドライブすることになりました。

これまでは、友達にちょっと運転してみたら、と言われても絶対に運転席に座らなかったという阿部さん。
ハンドルを握るのが1年2か月ぶりで、ドキドキしながら出発です。

始めは、「ちゃんと走ってる?」「大丈夫?」とおそるおそるでした。
手は汗でびっしょりだとおっしゃっていました。

それでも、運転は初めからとてもスムーズで、ブランクを全く感じさせません。
阿部さんは19歳で免許を取り、高速道路のない頃、東京→石巻を10時間くらいかけて一人で運転されていたとのこと。
当時、女性は30人に1人くらいしか運転免許を持っておらず、周りの人は皆びっくりしていたそうです。
そんな長年の経験を、体はしっかり覚えていたようです。

順調に走り出すと、阿部さんは
「私、運転してる!こんな日が来るとは思わなかった。本当にうれしい」
と、本当に感激していらっしゃいました。
そして「たけちゃん、ありがとう!」とたけさんに握手を求め、私も握手をしました。
阿部さんは、何度も何度も、「うれしい」「信じられない気持ち」「ありがとう」とおっしゃっていました。

「今まで車が無くて不便だったけど、これからは本当に助かる」といった類の喜びの声が寄せられるたび、
よかったなぁ、と私も嬉しくなります。
もっといろいろな人にそう思ってもらえるよう頑張ろう、といつも思います。
でも、阿部さんの喜びは、なんだか特別です。

一台の車が、一人の人をこんなに嬉しい気持ちにさせたのですね。
そして、その一台の車には、いろいろな方の気持ちや思いが込められています。
私たちができるのはその橋渡しのような役目だと思っていますが、それでこんなに涙ながらに喜んでくださる方がいらっしゃるんだと、私も感動してしまいました。
そして、より多くの方にこのことを伝えたいと思い、ブログを書いています。

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笑顔でハンドルを握る阿部さん

そのうち阿部さんは、「もうずっと運転をしていなかったのが信じられない、昨日まで運転していたよう」
とおっしゃるまでになりました。
「今度から、どこにでも行けますね」とたけさん。
すると、今度皆で一緒に温泉でも行きましょう、と阿部さん。
せっかく知り合えたのだから、これをきっかけにこれからも交流しましょう、とのこと。

そして、阿部さんも大木さんも、このヴィッツの提供者で静岡県から石巻まで運搬もしてくださった神谷さんご夫妻にとても感謝されています。
「大木さんと2人で、これから毎月神谷さんにお手紙を送ろうと話しているの」とおっしゃっていました。
これをきっかけに、神谷さんたちとも交流が続いていったら、私たちにとってもこんなに嬉しいことはありません。

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久々の運転のあと。阿部さんは終始笑顔でした!

最後、すごく細い路地をバックで駐車した阿部さん。
私には到底真似できないドライビングスキルでした。

「明日からの生活が明るくなりました」と阿部さん。
これからきっと、赤いヴィッツはいろいろなところを走るでしょう。
posted by 日本カーシェアリング協会 at 22:14| Comment(0) | 奮闘記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月14日

宝塚の織田様のキューブ出発

宝塚の織田様ご提供の車両キューブ。
その車両を運んで頂くのにNPO暮らしの寺子屋ライフサイエンスの伊藤様が架け橋ドライバーに挙手頂きました。


架け橋ドライバー伊藤様との待ち合わせにポートアイランドまで。
待ち合わせ場所近くにたくさんの人が集まっていて、、これは違うなと思って1度通り過ぎたのですが、
電話で確認するとその人がたくさん集まっている所でした(汗)。びっくりした。
寺子屋のみなさん.JPG


みなさん笑顔でお迎え頂きました。

阪神大震災の時から活動されている寺子屋代表の中村様はじめ、皆様から温かいご支援をたくさん頂いております。今回の運搬にかかる費用も寺子屋さんからご寄付の申し出をいただきました。
本当に有難う御座います。

集団にお見送りされ、宝塚の織田様のところへ!

途中、織田様のご家族にと「神戸浪漫」というカレー屋さんから託された、そこで作っているハンバーガーを僕にも分けて頂きました。美味しかったです!

目的地周辺、道に迷いながら車で向かっていると織田様からお電話頂き、「このままナビゲーションします。」
という事で、伊藤様が電話で織田様の案内を聞きながら、それを運転している僕に伝えるという連携プレイで
織田様宅へたどり着きました。
お忙しいスケジュールの中、こちらの要望である今回のタイミングに車両引渡し時間を合わせてくださいました。


織田様は奈良県でバイク整備などの会長もされているらしく、またご協力いただけますかと言うと「またいつでも言って下さい!ご協力したいと思います。」とのお言葉。そしてまた急な車の保険などの対応や温かいご支援も頂きました。

出発前にガソリンを「満タンにしに行きましょう。」とインター近くまで一緒に向かいました。
「約1000qかー、何回ガソリン満タンにしたら行けるかなー?」としゃべりながら伊藤様に「長いけどがんばって。安全運転で」と励ましの言葉をかけられてました。
「大切に運ばせて頂きます!」と伊藤様。
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本当にいい人が多いなーと伊藤様とおしゃべりしながら思いました。
こういう方達の間に入れて幸せですー。

たかし
posted by 日本カーシェアリング協会 at 09:20| Comment(0) | 奮闘記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月13日

天ぷらカー、運行開始!!!

今日は快晴。
10時から、渡波北部第3団地で「天ぷらカー試乗会」を開催しました。

朝一番に、スタッフの南川さんが今日の河北新報を持ってきてくださいました。
天ぷらカーの取り組みが、朝刊に大きく取り上げられていたのです。

今日の参加者は、12名。早速説明会を始めました。
まずは、天ぷらカーづくりを担当してくださった岩本さんと小出さんから、天ぷらカーの仕組みなどの説明がありました。
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皆さん、車の仕組み、燃費、トラブル、法律についてなど、熱心に聞いていました。
岩本さんと小出さんの車も天ぷらカーだそうで、なんと、今回岩本さんは天ぷら油で和歌山から石巻まで走ってきたそうです!
ご自身の経験を交えながら、皆さんの質問にもわかりやすく答えてくださいました。

天ぷら油を燃料に使うと、廃油の回収、給油、車の始動時に注意することがあるなど、普通の車より手間がかかることは事実です。
しかし、そうすることによって二酸化炭素の排出を削減でき、家庭から出る廃油を有効に利用できます。
手間を惜しまず環境に優しくすることで、結果としてお財布にも優しい、そんな
『エコノミーとエコロジーの両立』ができるのが、天ぷらカーの一番のポイントだとのこと。
素晴らしいな〜〜と感心してお話を聞いていました。

また、天ぷら油のフィルターが詰まるなどの故障の可能性についてもお話がありました。
故障が心配だと言う意見も出ましたが、そんな時のために軽油と廃油の燃料フィルターを別にしてあり、天ぷら油の走行でトラブルがあっても、スイッチを切り替えて軽油で走ることで、走行不能状態を避けられるとのことです。

今回はカーシェアリング用の天ぷらカーということで、みなさんができるだけ不安を感じないよう、そして使いやすくなるよう、岩本さんと小出さんは様々な工夫をしてくださったようです。

説明会の後、今回天ぷらカー基金に協力してくださった方々からのメッセージと写真を収めたアルバムを披露しました。

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とても素敵なメッセージと、心が明るくなるような笑顔の写真です。
みなさん熱心に読んでいました。

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天ぷらカーになったハイエース提供者、三重県の伊藤さんからもお祝いのメッセージ

さて、いよいよ外に出て試乗会です。
まずは、エンジンをかけて軽油の排気ガスと廃油になってからの排気ガスのにおいを比較・・・
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「おおー、天ぷらのにおいだ」
「お総菜屋さんの裏にいるような・・・」
と、みなさん。天ぷらが食べたくなりました。

早速試乗です。みなさんとても楽しそう。P1090852.jpg

始めは代表者の阿部さんが運転して、近所を試運転。
スーッと、静かに走り出しました。
一見、普通の車が走っているのとまったく変わりません!
一緒に見ていた阿部さんの奥さんも、「実際に天ぷら油で走るのは初めてだけど、普通の車とかわらないわね」。

私は待機していたのですが、なかなか帰ってこないなー、と思っていると・・・
だいぶ経ってから、運転手が代わって戻って来ました。
実は、途中で交代し、免許証をお持ちの方全員が運転したそうです。

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阿部さんがスイッチの切り替えなどについて説明

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途中交代です

そろそろ帰ろうか、と言うと「いや、もうちょっと・・・」とみなさんとても気に入った様子。
乗り心地もとてもよかったそうです。
早速、「グループ旅行などに最適」などの意見が出ました。
「参加費は天ぷら油にしよう」なんてアイデアも…

その後、給油の仕方の説明を受けました。
特別な電源を設置し、自動で給油ができるタンクを用意してくださいました!

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真剣に説明を受けています

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早速試します

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これも一人ずつ交代で試します

ポンプが使えない時は、直接注ぎ込むこともできるようになっているとのことで、
カバーを外して中を見せてくださいました。
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普段はカバーをかけておきます。天ぷら油のタンクがあるとは気づきません

最後に、家庭から集めた天ぷら油のフィルターの説明です。
天ぷら油をきちんと濾していれば、車の中のフィルターが長持ちし、故障なども起こりにくくなるそうです。

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さっそくご近所からの天ぷら油を注ぎます

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このフィルターは、OPEN JAPANのとーるさんとあのさんが作ってくださいました。
こちらも工夫されており、何重にもろ紙、メッシュ、天ぷらかすを取る調理用のふるいなどが重ねられています。
このフィルターをきちんと使っていれば、かなり不純物が取り除かれるとのことです。
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フィルター完成時のようす。とーるさん、あのさん、ありがとうございます!

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皆さん興味深々でした

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最後に記念撮影。

天ぷらカー試乗会は、無事に終わることができました。
実際に試乗した皆さんは、とても気に入ったようです。

今回の天ぷらカー運行に至るまでは、車両を提供してくださった伊藤さん、天ぷらカー基金に協力してくださった皆さん(一部はくるま基金から賄えないため、別に寄付を募り、たくさんの方々にご協力いただきました)、天ぷらカーづくりにご協力くださった岩本さんと小出さん、天ぷらカーの代表者として廃油集めなども快く引き受けて下さった阿部さんご家族、その他様々な方々のご協力がありました。
そんな天ぷらカー、ぜひ広く他の地域の方々にも活用していただけるようにしたいと思います!

posted by 日本カーシェアリング協会 at 20:24| Comment(1) | 奮闘記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする